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新宿三井ビルディング屋上に超大型制震装置を設置


29日、三井不動産と鹿島建設は、超大型制震装置TMD(Tuned Mass Damper)を開発し「新宿三井ビルディング」屋上に設置すると発表しました。施工は鹿島建設が実施。平成25年8月に着工し、平成27年4月末に竣工を予定しています。

超大型制震装置TMDとは、従来の超高層ビルの風揺れ対策に利用されてきた振子式のおもりを発展・応用させ、超高層ビルの地震の揺れ対策の制震装置として実用化したものです。また、電気を使わないので停電時にも機能するのも特長の一つです。おもりの重量は、風対策のTMDの60tを遥かに上回る300tもあるため、既存柱に荷重を直接伝える架構工法も同時に開発。設置には、室内の有効床面積を減らさず済むことのほか、室内の工事が必要ないため、テナントの業務に影響を出さずに済むというメリットもあります。

同装置を導入することにより、長周期地震動を約6割軽減できるとともに、東日本大震災と同じ規模の地震がおこった場合、床の移動量の軽減と直後の揺れを早期に収束することが可能となります。また、台風時の揺れも大幅に軽減できるようです。

既存ビルの最新鋭耐震システムの一つとして、今後も注目を集めることになりそうです。